人間の体内における塩の働き
体液の塩分濃度を調整
人間の体液はナトリウムとカリウムによって調節されており、
生理食塩水と同じ約0.85%の塩分濃度に保たれています。
細胞外液の塩分濃度が低くなると骨に中に存在するナトリウムが放出されて、
反対に細胞外液の塩分濃度が高くなるとナトリウムは骨に吸収されることで、
体液の塩分濃度を調節しています。
また、細胞内液の塩分濃度が高くなると細胞外へナトリウムを排出して、
細胞外に存在するカリウムを取り込んで、浸透圧を一定に保っています。
消化や栄養の吸収を助ける
体の中にある塩化物イオンは胃酸の主成分で、胃で食べ物を消化したり殺菌したりしています。
ナトリウムイオンは、小腸で「アミノ酸」や「ブドウ糖」などの栄養素の吸収を助けています。
脳や体に情報を伝える
神経細胞は、温かいものや冷たいものを触ったときなどの感覚や刺激を脳に伝えたり、
脳から体を動かすように筋肉に命令を伝えています。
ナトリウムイオンは、その神経細胞が刺激や命令を伝えるための重要な役割を担っています。
その他にも血液のphバランスを一定の弱アルカリ性に保ってくれる働きなど、
私たちの身体の健康にはなくてはならないものです。